日本人がお風呂好きな理由は、入浴による健康効果に加え、お風呂がもたらす「幸福感」にあるようです。体だけでなく心までスッキリ軽くなった経験をお持ちの方も多いと思います。今回は入浴の健康効果を紹介します。

入浴の3大効果
温熱効果
体がポカポカと温まる!
体を温める作用により、血行が良くなり、リンパのめぐりも促されます。また、新陳代謝を高めたり、肩こりなどを和らげたりする効果もあります。
浮力効果
体が浮いてリラックス!
水中では、浮力により体重が約1/9に。体重を支えている筋肉や関節の負担を減らし、全身をリラックスさせることができます。
水圧効果
マッサージのような効果も!
手足や胸、おなかが水圧を受けることで、マッサージのような効果が得られます。ただし、全身浴の場合は心肺により負担がかかるので、注意が必要です

お風呂の適温は?
入浴の際の“適温”というものはあるのでしょうか。実は、 湯船につかって快適と感じる温度には個人差があり、また、浴室内外の環境や季節などによっても温度の感じ方は異なります。
- ○一般的に、ぬるめの湯(38〜40℃)は副交感神経を刺激し、体の緊張をほぐしてリラックスさせる効果があります。
- ○42℃以上の熱い湯は交感神経を刺激し、シャキッとしたいときに効果的ですが、心肺など体への負担も大きいので注意が必要です。
- ○ご自身が快適と感じ、心拍数が急激に上昇したりすることのない温度が、適温のひとつの目安といえるでしょう。
●なお、人間の体は体温が1℃下がると、基礎代謝や免疫機能が下がり、体内酵素の働きが鈍くなり、肥満、感染症、がんなどさまざまな不調や病気を引き起こすと考えられています。
約40℃のお湯に10〜15分ほど浸かることで、体温は約1℃上昇します。寒い日や疲れた日は入浴で体温を上げておくと、体力回復や病気予防につながります。

その他の効果は
入浴には、睡眠の質をアップさせる効果も!
人の体には、深部体温(体の中心部の温度)というものがあります。この深部体温は、朝から徐々に上がり始め、夕方ごろに最も高くなり、その後は夜が深くなるにつれて下がっていきます。こうした自然な体温の変化をサポートして、睡眠の質をアップさせるのにも、入浴は効果的です。そのポイントは、就寝の1〜2時間前に入浴して、いったん深部体温を上げ、その後は自然に深部体温が下がっていくタイミングで床につくこと。すると、寝つきも良く、深い睡眠が得られるといわれています。入浴できないときは、軽く体を動かすことで、深部体温を上げることができます。 (サントリーウエルネスマガジンより)